2026/10/30
初心者と経験者で変わる、本当に優先したい筋トレ
筋トレを始めると、
「まずBIG3をやった方がいい」
「スクワット・ベンチプレス・デッドリフトが基本」
と聞くことがあります。
BIG3とは、
-
スクワット
-
ベンチプレス
-
デッドリフト
の3種目です。
どれも多くの筋肉を使える、
とても優秀なトレーニングです。
でも、
痩せたい人も、
筋肉をつけたい人も、
まずBIG3をやるべきなのでしょうか?
今回の結論は、
BIG3は優秀。
でも、全員に必須ではありません。
です。
初心者なら、
BIG3を覚えることより、
まず「押す・引く・脚・股関節」
の動きをそろえる。
経験者なら、
BIG3にこだわらず、
弱点と疲労を見ながら種目を選ぶ。
この考え方の方が、目的に合わせやすくなります。
1.まず「痩せたい」と「強くなりたい」を分けよう
筋トレにはいろいろな目的があります。
たとえば、
痩せたい
→ 体脂肪を減らしたい
筋肉をつけたい
→ 筋肉の大きさを増やしたい
強くなりたい
→ より重いものを持てるようになりたい
似ていますが、
同じではありません。
だから、
目的によって優先するトレーニングも変わります。
2.痩せたいなら「一番カロリーを使う筋トレ」を探すべき?
必ずしもそうではありません。
よく、
「脚は大きな筋肉だから、脚トレが一番痩せる」
と言われることがあります。
たしかに、
スクワットやレッグプレスは、
たくさんの筋肉を使います。
でも、
脚を鍛えること自体に、
特別な脂肪燃焼効果があるわけではありません。
ダイエットでは、
-
食事
-
日常の活動量
-
有酸素運動
-
筋トレ
-
継続
などを合わせて考える必要があります。
3.ダイエット中の筋トレには別の大切な役割がある
減量中の筋トレでは、
「その場でどれだけカロリーを消費したか」
だけを見る必要はありません。
むしろ重要なのは、
痩せている途中でも、
できるだけ筋肉や筋力を守ること
です。
食事だけで体重を落とすと、
脂肪だけでなく、
筋肉なども減ることがあります。
そこで筋トレを行うことで、
身体に、
「この筋肉はまだ必要です」
という刺激を与えます。
かんたんに説明すると
ダイエット中の筋トレは、
脂肪を燃やすエンジンというより、
筋肉を守るための合図
と考えると分かりやすいです。
4.では、どの筋肉を優先する?
初心者では、
細かい筋肉を一つずつ考えるより、
まず身体の大きな動きをそろえる方が分かりやすいです。
大きく分けると、
① 脚で押す
スクワット
レッグプレス
スプリットスクワット
② 股関節を使う
RDL
ヒップスラスト
デッドリフト
③ 上半身で押す
ベンチプレス
チェストプレス
腕立て伏せ
④ 上半身で引く
ラットプルダウン
シーテッドロウ
ダンベルロウ
この4つが基本になります。
5.「押す・引く・脚・股関節」って何?
少し専門的なので、
もっと簡単に考えてみましょう。
押す
物を前へ押す動き。
→ 胸・肩・腕などを使う
引く
物を自分の方へ引く動き。
→ 背中・腕などを使う
脚
しゃがんで立つような動き。
→ 太もも・お尻などを使う
股関節
お尻を後ろへ引いて、身体を起こす動き。
→ お尻・もも裏などを使う
かんたんに説明すると
「押す・引く・しゃがむ・お尻を使う」
この4種類をそろえると、
身体の大きな筋肉をかなり広く鍛えられます。
6.BIG3はこの中のどこ?
BIG3を見ると、
スクワット
→ 脚で押す
ベンチプレス
→ 上半身で押す
デッドリフト
→ 股関節を使う
を主にカバーできます。
では何が足りないでしょうか。
大きいのは、
「引く動き」
です。
背中を鍛える、
-
ラットプルダウン
-
ロウ
-
懸垂
などは、
BIG3だけでは十分にカバーできません。
だから、
BIG3=全身を完全に鍛えられる3種目
ではありません。
7.それでもBIG3が人気なのはなぜ?
BIG3には大きなメリットがあります。
たとえば、
-
一度にたくさんの筋肉を使える
-
重さを少しずつ増やしやすい
-
成長を数字で確認しやすい
-
長期間使える
-
筋力アップの目標を作りやすい
などです。
なので、
BIG3が人気なのには、
ちゃんと理由があります。
問題なのは、
良い種目だから、
全員がやらなければならない
と考えてしまうことです。
8.初心者はBIG3から始めた方がいい?
必ずしもそうではありません。
初心者に大切なのは、
難しい種目を覚えることより、
安全に、
狙った筋肉を使って、
少しずつ負荷を上げていけること
です。
たとえば、
スクワットが難しいなら、
レッグプレスでも構いません。
ベンチプレスが難しいなら、
チェストプレスでも構いません。
9.マシンだと効果が弱い?
そんなことはありません。
「フリーウェイトの方が本物の筋トレ」
「マシンでは筋肉がつきにくい」
というイメージを持つ人もいます。
でも、
筋肉を大きくする目的では、
マシンもフリーウェイトも有効です。
違いが出やすいのは、
何の動作を上手くしたいか
です。
10.筋力は「やった動作」が伸びやすい
ここは重要です。
たとえば、
ベンチプレスを練習すれば、
ベンチプレスが上手くなります。
マシンのチェストプレスを練習すれば、
その動作が上手くなります。
これを、
特異性
と呼びます。
かんたんに説明すると
サッカーが上手くなりたいなら、
サッカーを練習する。
それと同じです。
ベンチプレスを強くしたいなら、
ベンチプレスを練習した方が有利です。
でも、
胸の筋肉を大きくすることだけが目的なら、
ベンチプレス以外の選択肢もあります。
11.初心者なら何を選べばいい?
一般的な初心者なら、
たとえば、
脚
レッグプレス
お尻・もも裏
RDL
胸・押す
チェストプレス
背中・引く
ラットプルダウン
背中・引く
シーテッドロウ
このような構成でも、
十分に全身を鍛えられます。
必要に応じて、
-
ショルダープレス
-
レッグカール
-
体幹種目
などを追加します。
12.初心者は種目を増やしすぎない
「この種目も効く」
「あの種目も必要」
と増やしていくと、
初心者ほど混乱しやすくなります。
最初は、
少ない種目を何度も練習し、
-
正しいフォーム
-
自分に合う重さ
-
何回できるか
-
どのくらい疲れるか
を覚える方が大切です。
かんたんに説明すると
最初から10種類覚えるより、
まず4〜6種類を上手にできるようになる。
その方が進歩を確認しやすくなります。
13.では経験者も同じでいい?
経験者になると、
考え方が少し変わります。
最初は、
「全身を鍛える」
だけでも成長します。
でも長く続けると、
-
胸だけ伸びにくい
-
背中をもっと大きくしたい
-
ハムストリングが弱い
-
腰が疲れすぎる
-
肩が痛くなる
-
スクワットが伸びなくなった
など、
個別の問題が出てきます。
そこで、
種目を細かく選び直す
価値が高くなります。
14.経験者はBIG3にこだわらなくてもいい
たとえば、
スクワットをすると、
太ももより腰が先に疲れる人がいるとします。
その場合、
-
レッグプレス
-
ハックスクワット
-
スプリットスクワット
などに変えた方が、
脚へしっかり刺激を入れやすいことがあります。
ベンチプレスでも、
胸より肩や腕が先に疲れるなら、
マシンやフライを使う方法があります。
つまり、
BIG3を外す=レベルが下がる
ではありません。
15.経験者で大切なのは「刺激と疲労」
少し専門的な考え方として、
刺激/疲労比
があります。
意味はシンプルです。
欲しい筋肉にどれだけ良い刺激が入り、
その代わりにどれくらい疲れるか
を見る考え方です。
16.刺激/疲労比をかんたんに説明すると
同じ脚トレでも、
Aという種目では、
脚にしっかり効くけれど、
翌日には普通に生活できる。
Bという種目では、
脚には効くけれど、
腰までかなり疲れて、
次のトレーニングにも影響する。
この場合、
目的によっては、
Aの方が効率的かもしれません。
もっとかんたんに言うと
「きつい種目」=「良い種目」ではありません。
欲しい場所にしっかり効いて、
必要以上に疲れないことも大切です。
17.デッドリフトは絶対に必要?
デッドリフトは、
とても優秀な種目です。
でも、
全員に必要ではありません。
特に、
-
デッドリフトの記録を伸ばしたい
-
高重量を持つ能力を高めたい
なら、
デッドリフトを行う価値は高いです。
一方、
「お尻ともも裏の筋肉を鍛えたい」
だけなら、
-
RDL
-
ヒップスラスト
-
レッグカール
などを使うこともできます。
18.多関節種目って何?
スクワットやベンチプレスのように、
複数の関節を一緒に動かす種目を、
多関節種目
と呼びます。
一度に多くの筋肉を使えるため、
時間効率が良いのが特徴です。
そのため、
時間が限られている人や、
初心者には特に便利です。
19.じゃあ単関節種目はいらない?
そうではありません。
たとえば、
-
レッグカール
-
レッグエクステンション
-
アームカール
-
サイドレイズ
-
カーフレイズ
などは、
狙った筋肉を細かく鍛えるのに便利です。
かんたんに説明すると
多関節種目は、
一度に広く鍛える。
単関節種目は、
足りないところを狙って足す。
という使い分けができます。
20.初心者と経験者では優先順位が違う
初心者
優先したいのは、
全身を少ない種目で安全に鍛えること
です。
-
押す
-
引く
-
脚
-
股関節
をそろえる。
BIG3を使ってもいいし、
マシンを使っても構いません。
経験者
優先したいのは、
弱点と疲労を見ながら調整すること
です。
-
どこを大きくしたいか
-
何を強くしたいか
-
どこが疲れすぎるか
-
痛みはないか
-
トレーニング全体の質が保てるか
を見ながら種目を決めます。
21.筋肉を大きくしたいなら何が重要?
筋肥大では、
BIG3をやっているかより、
狙った筋肉に十分なトレーニング量を与えられているか
が重要です。
一般的には、
ある程度トレーニングに慣れてくると、
1つの筋肉に対して、
週の中で複数セットを確保する必要があります。
ただし、
「何セットなら絶対に正解」
という数字が全員にあるわけではありません。
22.筋力アップなら?
筋力アップでは、
強くなりたい動作を練習する
ことが重要です。
たとえば、
ベンチプレス100kgを目標にするなら、
ベンチプレスの優先度は高くなります。
スクワットの記録を伸ばしたいなら、
スクワットを練習します。
だから、
競技としてBIG3を強くしたい人と、
健康のために筋トレをしている人では、
種目の優先順位が違います。
23.ダイエット中の初心者はどうする?
ダイエット中でも、
全身の大きな筋肉を鍛えます。
たとえば、
-
レッグプレス
-
RDL
-
チェストプレス
-
ラットプルダウン
-
シーテッドロウ
などです。
大切なのは、
「一番カロリーを使う種目」
ではなく、
減量中でも、
筋肉にしっかり刺激を残せる種目
です。
24.ダイエット中の経験者は?
経験者では、
普段使っている基本種目を、
できるだけ維持する方法が考えられます。
ただし、
食事量が減って回復しにくくなれば、
-
セット数を少し減らす
-
疲労の大きな種目を変える
-
種目数を調整する
ことも必要です。
「減量中だから軽い運動だけ」
にする必要はありません。
25.「痩せるための筋トレ」と「有酸素運動」を競わせない
「筋トレと有酸素、どっちが痩せる?」
という質問もよくあります。
でも、
役割を分けた方が分かりやすいです。
筋トレ
筋量・筋力を守る
有酸素運動
活動量やエネルギー消費を増やす
食事
エネルギー摂取を調整する
これらを組み合わせます。
かんたんに説明すると
全部に同じ仕事をさせる必要はありません。
それぞれ得意な役割があります。
26.BIG3の良いところ
BIG3を否定する必要はありません。
BIG3は、
✅ 多くの筋肉を使える
✅ 重さを伸ばしやすい
✅ 上達が数字で分かりやすい
✅ 長く続けられる
✅ 筋力の目標を作りやすい
という、とても優秀な種目です。
27.でもBIG3にも苦手なことがある
BIG3だけでは、
背中を引く動きなど、
十分にカバーできない部分があります。
また、
人によっては、
-
可動域
-
関節
-
痛み
-
技術
-
疲労
の問題で、
別の種目の方が使いやすいことがあります。
だから、
BIG3ができない=筋トレができない
ではありません。
28.今回分かっていること
「BIG3は優秀な筋トレ種目」
→ 支持されています。
「筋肉をつけるにはBIG3が必須」
→ 違います。
「初心者は必ずBIG3から始めるべき」
→ 人によって変わります。
「マシンはフリーウェイトより効果が低い」
→ 一律には言えません。
「多関節種目は時間効率がよい」
→ 基本的には支持されています。
「痩せたいなら脚トレが一番」
→ 単純化しすぎです。
29.初心者ならこう考える
最初は、
「何の種目をやるか」より、
身体全体をバランスよく使えているか
を考えます。
まず、
押す・引く・脚・股関節
をそろえる。
その中から、
自分が、
-
安全にできる
-
動きを覚えやすい
-
少しずつ重くできる
-
続けやすい
種目を選びます。
30.経験者ならこう考える
経験者では、
「BIG3だから残す」
ではなく、
「今の目的に必要だから残す」
と考えます。
弱い部分を補い、
疲労が大きすぎる種目は変更し、
目的に合った種目を選びます。
31.今回の結論
BIG3は、
とても優秀な筋トレです。
でも、
筋トレの正解そのものではありません。
初心者なら、
BIG3を覚えることより、
まず
“押す・引く・脚・股関節”
をそろえる。
経験者なら、
BIG3にこだわらず、
“弱点と疲労”
を見て種目を選ぶ。
ダイエットなら、
一番カロリーを使う筋トレを探すより、
減量中の筋肉と筋力を守れる構成を作る。
筋力アップなら、
強くなりたい動作を優先して練習する。
これが基本になります。
結論まとめ
「BIG3は優秀」
→ その通り
「BIG3は全員必須」
→ 違う
「初心者はBIG3を覚えるのが最優先」
→ 必ずしもそうではない
「経験者もずっとBIG3中心が最適」
→ 目的によって変わる
最後に一言でまとめるなら、
「BIG3をやること」が目的ではありません。
大切なのは、
必要な筋肉と動きを、自分に合った方法で強くすること。
さらに簡単にまとめると
筋トレには、
「絶対にこの種目をやらないとダメ」
というものはほとんどありません。
大切なのは、
身体の、
押す・引く・しゃがむ・お尻を使う
という基本の動きを鍛えることです。
BIG3でもいい。
マシンでもいい。
自重でもいい。
まずは、
安全にできて、少しずつ上手く・強くなれる種目
を選びます。
そして慣れてきたら、
「もっと胸を鍛えたい」
「背中を強くしたい」
「この種目は腰が疲れすぎる」
というように、
自分に合わせて変えていけば大丈夫です。
種目の名前より、目的に合っているか。
これが今回の一番大切なポイントです。
